大型で非常に強い台風24号は28日、沖縄の南の海上を北寄りに進んだ。勢力を維持したまま29日に沖縄・奄美、30日に西日本に進み、10月1日には北海道まで日本列島を一気に縦断する見通し。気象庁は暴風、高波や高潮、大雨に厳重な警戒を呼び掛けている。10月1日に採用内定式を予定していた企業の中には開催延期や時間変更を決めるケースも相次いでいる。
台風が接近した沖縄県では、浦添市で80代女性が強風にあおられ転倒し顔を打撲した。
非常に強い勢力のまま日本に上陸すれば、関西空港に浸水被害をもたらした9月上旬の台風21号以来。1カ月に非常に強い台風が二つ上陸するのは史上初めてとなる。速度が遅い間は同じ地域で暴風雨が長く続き、速度が上がると接近につれて急激に風や雨が強まる。
航空各社は29日の便で相次いで欠航を決めた。日航グループや全日空などは沖縄や鹿児島の空港を発着する路線を中心に計300便以上が欠航し3万人超に影響が及ぶ。
関西空港を運営する関西エアポートは、台風接近を踏まえ空港の2本の滑走路を30日午前から一時閉鎖する方向で調整していると明らかにした。
29日までに予想される最大風速(最大瞬間風速)は沖縄50メートル(70メートル)、奄美45メートル(65メートル)、九州南部23メートル(35メートル)。波の高さは沖縄、奄美13メートル、九州南部7メートル。沖縄では29日に3.0メートルの高潮も予想されている。
沖縄、奄美は29日、雷を伴う猛烈な雨が降り、30日~1日は西日本から北日本にかけて大雨になる。29日午後6時までの24時間予想雨量は多い地域で沖縄300ミリ、奄美250ミリ、九州南部200ミリ、四国150ミリ、九州北部、東海120ミリ、近畿100ミリ。その後も全国的に降り続ける。
気象庁によると、台風は29日午前0時現在、沖縄・宮古島の東南東約180キロを時速15キロで北北西に進んだ。中心気圧は950ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は45メートル、最大瞬間風速は60メートル。中心の東側280キロ以内と西側220キロ以内が風速25メートル以上の暴風域、中心の北東側650キロ以内と南西側560キロ以内が風速15メートル以上の強風域。
政府は28日、首相官邸の危機管理センターに情報連絡室を設置した。
〔共同〕
秋割実施中!日経Wプランが12月末までお得!
0 件のコメント:
コメントを投稿