大都市圏の有力私立大が近年、合格者数を大幅に減らしている。都市部への学生の集中を防ごうと、文部科学省が入学定員の管理を厳しくしたためだ。早慶など17大学の2018年春の合格者数(一般入試)は、厳格化前の15年春に比べて計3万8000人減少した。浪人生も増えており、大手予備校は「来春も狭き門が続く」と分析している。
◆副作用
「受かると思ったのに……」。今春、立教大経営学部の一般入試で不合格だった都内の男性(19)は、通っていた予備校講師に驚かれた。昨年12月の模試では合格率が高い「B判定」。実際の入試でも、自己採点で「受かった」と手応えを感じていた。男性は、上智大や早稲田大の受験にも失敗し、浪人生活を送る。「自分の時に合格者数が減るなんて」とため息をついた。
有力私大の入試が厳しさを増す背景には、政府の地方振興策がある。都市部の大学に学生が集中することで地方の大学の志願者が減り、若者の地方離れが進んだとして、文部科学省は定員管理を厳格化。大規模大(定員8000人以上)の場合、従来は入学者数が定員の1・2倍以上になると補助金(私学助成金)を全額カットしていたが、16年春は1・17倍、17年春は1・14倍、18年は1・1倍と上限を段階的に下げた。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20180926-OYT1T50120.html
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